乳酸菌が脳に効く?腸内フローラ(腸内細菌)で性格が変わる

脳

腸内フローラに棲みつく100兆個以上の腸内細菌。

僕たちの身体のあらゆる健康に影響しています。

今回は、腸内細菌が脳にまで影響しているというお話です。

腸内細菌によって性格がコントロールされているかもしれません。

「心の病気」も腸内細菌が絡んでいる可能性があるのです。

マウスの脳は腸内細菌がないと正常な発達ができない

ネズミの着ぐるみ

マウスを使った実験で、こんな結果が出ています。

 

ある日、ある実験用に飼育していた無菌状態のマウスが、普通のマウスと比べ、どこか落ち着きがなく、少しの物音にも過剰な警戒反応を示していたそうです。

研究者の須藤信行さんは、この無菌マウスたちの特徴は、腸内細菌がいないためなのではないかと推測をしました。

そこで、無菌マウスの腸に普通のマウスの腸内細菌を移植しました。

すると移植されたマウスは、落ち着きを見せ、過敏な警戒心も示さなくなったそうです。

 

なぜ腸内細菌を持っていることで、無菌マウスの特徴が無くなったのでしょうか。

それは、ストレスホルモンの分泌量でした。

無菌状態のマウスはストレスを受けると、ストレスホルモンを過剰に分泌していたんです。

それに対し腸内細菌を移植されたマウスでは、ストレスを与えてもストレスホルモンは過剰に分泌されることはありませんでした。

 

無菌のマウスと腸内細菌があるマウスとではストレスの感じ方が違うということなんですね。色んな表情

人間でもそうなのですが、赤ちゃんから大人になるにつれて脳は学習をし発達をします。

そしてストレスにいちいち反応しなくなるそうなんです。

 

「脳がちゃんと学習をして発達をしていないとストレスを過敏に感じるようになる。」

つまり無菌マウスは脳がちゃんと発達していないのかもしれないんです。

 

腸内細菌を移植されてストレス反応が軽減されたマウスは、実は子供のマウスだけだったそうです。

大人のマウスは変化がありませんでした。

これにより分かるのは、

まだ脳が発達の途中である子供のマウスは腸内細菌が原因で、脳が学習してちゃんと発達した。

逆に大人のマウスは既に脳が発達し終わっているために、それ以上学習して発達することはなかった。

「腸内細菌なしでは脳は正常に発達できない」

腸内細菌は僕たちの身体にとって部外者です。

どういった仕組みなんでしょうか。

腸内フローラの入れ替えで性格が変わった

男女のシルエット

更には、マウスを使ってこんな実験もされていました。

 

人間に「臆病な人」や「活発な人」がいるように、犬や猫など動物にもそういった性格があります。

マウスにも「臆病なマウス」と「活発なマウス」がいます。

活発なマウスでは数秒で下に降りますが、臆病なマウスは5分経っても台から降りることができないそうです。

 

そして臆病なマウスと活発なマウスの腸内フローラを入れ替える実験が行われました。

※実際にはそのマウスの腸内細菌を入れ替えるのではなく、無菌のマウスに移植することで行います。

少し複雑でややこしいやり方なので、ここでは割愛しますが、科学的に基づいた比較実験でした。

結果的には、臆病マウスの腸内細菌を移植されたマウスは臆病に、活発マウスの腸内細菌を移植されたマウスは活発な結果が出ました。

この結果により、腸内細菌により性格が左右されていることが分かったのです。

性格は遺伝子だけではなく、腸内フローラも関わっていたのです。

腸は第2の脳 腸内フローラとうつ病の関係

脳と胃と腸の関係

腸内フローラの状態により性格などを司る脳までもが左右されるということですが、どういったことが起こっているんでしょうか。

人間の身体の中で神経細胞が一番多いのは脳です。

脳に次いで二番目に多いのが「腸」なんです。

第2の脳とも呼ばれることがある腸は、脳と密接なつながりがあります。

腸と脳をつなぐ「直通回線」がある

脳と全身は脊髄を通してつながってますが、腸はそれとは別のルートがあります。

「迷走神経」です。

迷走神経は自律神経の一種で、特に気分や感情に強く作用する神経です。

うつ病の治療で「迷走神経刺激治療法」というものがあり、難治性のうつ病に有効な治療だそうです。

腸内細菌が「神経伝達物質」を作る

そして腸内細菌には神経細胞を刺激する能力があることが分かってきているとのことなんです。

神経細胞が刺激を受け取ったり、信号を伝達するときに「神経伝達物質」を使います。

「セロトニン」や「ドーパミン」といった物質です。

これを腸内細菌が作り出すことが分かってきたのです。

腸内細菌が「セロトニン」や「ドーパミン」などの神経伝達物質を作る。

作られた神経伝達物質が腸の神経を刺激する。

腸の神経が迷走神経を通して脳へ伝わり、気分や感情に影響する。

 

腸と脳が関係していることは実は昔から知られていたそうです。

「脳腸相関」と呼ばれていて、脳がストレスを受けると、下痢や便秘といった腸の不調が表れて、逆に腸の調子が悪くなると、不安になったりうつの症状が出てきます。

 

そして、腸内環境を整えることでうつ病の治療ができるのか研究が進められています。

その研究に使われている菌は、ビフィドバクテリウム・ランガムというビフィズス菌です。

腸内フローラと自閉症も関係がある可能性

言葉に詰まる女性

腸内フローラに棲みつく腸内細菌が、うつ病や個人の性格などを司る脳に関係があります。

そして腸と脳をつなぐ直通回路として、「迷走神経」があることをお話ししました。

 

実はもう一つ腸と脳をつなぐルートがあります。

そしてそのルートでは、自閉症との関係があることが分かってきたそうです。

腸と脳をつなぐもう一つのルート

もう一つのルートとは、血管です。

腸内で作られた物質が血管に吸収され、血液中をめぐって脳へ影響を与えるというルートになります。

腸内細菌が作る自閉症の原因物質「4EPS」

自閉症の症状を引き起こす可能性がある「原因物質」が発見されました。

2013年に発表されたものです。

この原因物質は「4EPS」という物質で、腸内細菌が作り出しているんです。

※自閉症の要因とされるものはいくつか見つかっているそうです。
そしてまだハッキリと原因だとは言えるまでは解明されておらず、様々な要因が関係しているということまでしか言えないそうです。
4EPSを作り出す腸内細菌は、その要因の一つとしての可能性が出てきました。

自閉症の症状を持つマウスには4EPSが80倍

毒のフラスコ

自閉症の症状の一つで、コミュニケーション能力の障害があります。

マウスにも、自閉症のようにコミュニケーション能力の障害があるものがいます。

そういったマウスの腸内を調べると腸壁に穴が開いていることが分かりました。

※これはリーキーガット症候群といい、正常であれば通り抜けることがない毒素や細菌などが、穴が開いているために通り抜けて血中に入り身体中をめぐり色々と害を及ぼす病気です。

食物アレルギーなどもリーキーガット症候群が原因で起こるとされています。

乳酸菌でアレルギー・アトピーを改善する効果はあるのか

そこでマウスに腸を治す薬を飲ませると、コミュニケーション能力が改善したそうです。

更に調べて分かったのが、自閉症マウスの血中には4EPSという毒素が80倍も増えていたということでした。

 

先述しましたが、4EPSは腸内細菌が作り出す物質です。

これが腸壁に穴が開いていることで血管に漏れ出し、血液と一緒に身体中をめぐり、脳へ影響を与えていたと考えられます。

 

以上はマウスでの実験で、人間の場合はどうなのかはまだはっきりしたことは研究が必要だそうです。

ただ、自閉症の人の血中には4EPSが多く含まれていることは分かっているそうです。

最後に

今回の腸内フローラに関する話は、マウスを使った研究や実験が多く出てきました。

つまり、まだ研究段階でハッキリとはしてないということでもあると思います。

例えば自閉症には色々なタイプがあり、腸内フローラはその原因かもしれないですし、原因作り出す一つの因子かもしれないです。

 

また、自閉症の原因かもしれない4EPSは腸内細菌が作り出したもので、それを防ぐために使用した菌も腸内細菌の一つでした。

腸内細菌は毒も作るし、薬にもなるんですね。

 

記事中で出てきたリーキーガット症候群ですが、様々な病気の原因でもあります。

4EPSが血管内に漏れ出して自閉症になるのであれば、リーキーガット症候群でおこる病気のひとつとして自閉症も加わる可能性もあるということですね。

 

色んな本を読んで腸内フローラのことを調べていますが、本当に色んな可能性を秘めていて、将来の医学が楽しみになってきます。

既に、便を(腸内細菌を)移植するという治療も行われていて、かなりの結果も出ている分野もあります。

いつか腸内細菌による新しい治療法などが当たり前になってくるのかもしれないですね。

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